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俺の名前は天瀬勇太(あませ ゆうた)。東都魔法学院に通う高校2年生だ。
東都魔法学院。
優秀な魔法使いを育てるのを目的としており、数多くの優秀な魔導士を輩出している高校。
総生徒数は300人で、女子の方が人数が多く、女子の方が優秀な魔法使いが多い。
そして、澄んだ水色の髪を揺らしながら俺の隣に並んで歩いているのは、水瀬さつきだ。妹とは言っているが、実の妹では無い。天瀬家の分家である水瀬家の3代目の長女なのだ。
天瀬家は元々、魔法で人助けをする家系で、その分家である水瀬家も同じだった。
天瀬家と水瀬家の仲はとても良好だったらしい。
それで、俺が4歳の時、たまたま同じ場所での仕事が入り、さつきの面倒を、1歳年上である俺が少しの間見るというのが俺とさつきとの出会いだ。
そして、彼女の両親はその仕事で魔法の暴発事故を起こしてしまい、亡くなってしまったのだ。
俺の両親と一緒に……。
その後、祖父が俺とさつきを引き取り、しばらく育ててくれたのだ。そして俺たちは本当の兄と妹の様に育った。その祖父も既に病気で他界してしまい、二人で暮らしている。
「どうしたのお兄ちゃん?難しい顔してるけど……」
と心配そうに俺に声をかけてくる。
どうやら昔の事を思い出していたから、表情に出ていたのかもしれない。
「あぁ、会議の進行について考えてただけだよ」
と言い、心配ないよ、と伝えるためにさつきの頭を優しく撫でた。
すると、さつきは気持ち良さそうに目を細めた。
しばらくの間、さつきを撫でたので手を離す。
すると、さつきは名残惜しそうな顔をして、
「あれれ?もう終わりなの?」
と言ってきた。さつきは本当に甘えん坊だよなぁ。
「あぁ、誰かに見られたくないからな。立場的にもな」
「お兄ちゃんって周りの人の視線を気にするタイプだよね」
「バカな事を言ってないで、さつきも会議の事を考えておけよ?ほら、もう学院に着くぞ」
「はーい」
そして俺はさつきと話しながら、学院に着き、生徒会議室に向かった。
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