プロローグ

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生徒準備室とは各属性の王たちが会議の準備するのに必要な物を揃えてある部屋だ。 一応学院の生徒で闇の王である楓はとある事情によりこの部屋に住んでいる、というか俺が学院に頼んで住まわせてもらっている。 俺は一応ノックをしてから、その部屋のドアを開けた。 そこには布団が敷かれており、そこで楓はすやすやと眠っていた。 「楓、起きろ。今日は会議だぞ」 と言い、楓の体を優しく揺すった。 「んぅ……?マスター?」 「あぁ、早く起きろ。魔力を渡すから」 「ふぁい……」 と眠そうに目を擦りながら、ゆっくり体を起こした。すると掛布団の下から楓の下着が見えた。 黒か。楓も大人な下着を着けるようになったんだな………………じゃなく!何でパジャマを着ていないんだ! 俺は極力平静な声を保ち、 「おい、楓」 「はい、何でしょうマスター?」 「寝る時はパジャマを着なさい。マスターの命令だ」 と言った。 ちなみに楓は俺の事をマスターと呼ぶ。 まぁ、その辺は事情がある。 「分かりました。ところでこの下着は似合ってますか?」 と楓は上目遣いで聞いてくる。 「あぁ、似合ってるよ……って何を言わせるんだ!」 と言い、そのまま怒ろうとしたが、 「良かったです」 と照れたように微笑んだので俺はそれ以上何も言えなくなる。 「ほら、早く制服を着て身だしなみを整えなさい。準備が終わったら魔力をやるから」 「分かりました」 一度部屋から出て準備が終わるのを待っていた……。
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