日常的非日常

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「ここが横町かー…賑やかだね…」 鈴菜の感想に彼方が楽しそうに目を細める。 「だろ?ここには積も長竹も堂弦寺も関係なく飲みに来る。言わば、交流の場だな」 「確かに、いろんな妖怪が居るねー。しかもみんな飲んでる…」 苦笑する鈴菜に彼方がケラケラと笑って「呑兵衛横町だからな!!」と説明する。 ここは妖怪たちの憩いの場とかいうものらしい。 「さ、早く行こう。うちの連中が待ってる。一番良い席をとっておいたんだ!!」 「そうだね、楽しみだなー!!どんな料理何だろう。やっぱり魚料理かな?」 「それも後でのお楽しみ。こっちだよ」 彼方が連れてきてくれたのは横町でも一番大きな店だった。中で働いているのは積の猫妖怪らしく、彼方が通るたび従業員たちが嬉しそうにしているのが分かる。 料理も美味しいし、妖怪横町での夜は楽しく過ぎていった。
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