日常的非日常

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「げっ……マジかよ」 皆大好き月曜日。朝から自分宛の手紙を読んだ彼方があらかさまに顔をしかめる。 「どうしたの?」 心配に思って訊ねれば舜くんがケロッとした顔で 「斑丸の兄貴が来るんだってー」 「ね、舜くん…その斑丸って誰?」 「あー、お鈴は知らなかったんだ。斑丸ってのはねー、彼方の妖怪としての名前だよー」 二つ名!? 「彼方のお兄ちゃんってどんななの?」 そう聞けば彼は「んー」と考えたあと、 「見れば分かる」 と私に言った。そんなに彼方そっくりなのだろうか。いや、彼方に兄貴が居るってのも驚いたけど。 私は彼女の兄貴が来るのが少し楽しみになった。
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