第2話 『樹利の回答』

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「そうっすね、樹利さんは結婚してっていうか、今の奥さんである可愛ちゃんと出会ってから変わりましたよねー」 「ナイフみたいに尖ってたから」 ニッと笑ってそう言った樹利に、カズはプッと吹き出した。 「って、何言ってるんすか。 いやでも、そんな感じでしたね。もっとクールでしたよね。それはそれでカッコよく感じましたが、でも、やっぱり今の樹利さんの方が好きっすね。 父親になってから、更に変わったんですか?」 「ああ、なんだか、更にゆるくなった気がする。涙もろくもなったし。 考え方がどう変わったかと言われたら『自分主義』じゃなくなったかな。 家族が本当に大事で護りたいって常に感じてるよ」 「なるほど、一家の大黒柱って感じっすね。 そういえば、パリス君、留学しちゃったんすよね?寂しいでしょう?」 「正直、寂しいな。 寂しさを埋めるごとく、つい嫁とイチャイチャしてるけど」 「って、なんですかそれ。 相変わらずラブラブなんですね」 「おかげさまで」 ニッコリ笑ってそう言った樹利に、カズは頬を赤らめた。 ※もんもたんさん、ありがとうございましたm(__)m
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