第2話 『樹利の回答』

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「え、ええと、それでは次の質問です。 『ルカさん』からで『樹利さんにとって愛とはなんですか?』っていう、ちょっと哲学的な質問です」 「『愛とはなんですか』か。 ……なんだろうな。 『形はないけど際限のないもの』だろうな」 「際限がないもの、ですか?」 「ああ、俺はさ可愛と出会って、これ以上の愛情を他人には注げないって思っていたけど、パリスが来て、パリスはパリスでもうどうしようもないくらいに愛してる。 かと言って、可愛への愛情が薄まるわけじゃない。 愛情って限られた量じゃなくて、際限がないんだなって思ったんだよ」 「はー、なるほど、それはちょっと未婚の俺には分からない感覚かもっすね。 樹利さん見てると『結婚もいいかもな』なんて思っちゃいます」 「結婚はいいな。いつでも好きな人と一緒にいられるなんてサイコーに幸せなことだと思うけど」 「って、のろけてばかりじゃないっすか」 「いやいや、質問に答えてるだけですけど」 二人は顔を見合わせてクックと笑った。 ※ルカさん、ありがとうございましたm(__)m
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