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「えっ、注射ですか?
注射が苦手なんですか?」
「ああ俺、注射大嫌い。
針を扱った仕事をしてるけど、それを肉体に刺すとか、ありえないし。
だから俺、ピアスも開けてないだろ?」
そう言って耳を指した樹利に、カズは「ええ?」と身を乗り出した。
「そ、そんな理由でピアスの穴開けてなかったんすか?針が嫌で?」
そう尋ねたカズに、樹利は「そう」と頷いた。
「い、意外すぎっすよ」
「え、そうか?」
「どうして嫌いなんですか?」
「えっ、理由なんかないけど。
カズは苦手じゃないのか?」
「いやぁ、好きではないですけど、ピアスの穴は開けてますし」
「へえ、それは結構なことで」
サラリとそう告げた樹利に、カズはプッと笑った。
※まいふぁみりさん、ありがとうございましたm(__)m
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