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「もう一気に目が覚めて、慌てて追い掛けて、平謝り」
「許してくれたんすか?
って許してくれたから、今も仲良くしてるんですよね?」
「ああ、彼女は許してくれたけど、俺の中でちょっとしたトラウマみたいになってて。
今でも何かあったら、可愛はすぐに家を出て行くんじゃないか?っていう不安がいつもあって。
だから、まったく浮気なんてする気にならないんだよ。
浮気なんてしたら、絶対に『その人とお幸せに』って出て行くと思うし……もう、怖い怖いって感じで」
話を聞き終え、カズは熱い息をついた。
「思った以上に、こんな突っ込んだことを話してくれてありがとうございます。
俺がちょっとビックリしてますけど、まぁ、でも女の子は男に対して危機感を持たせるくらいがいいのかもしれませんね。
安心させちゃったら駄目なのかもしれないっすね」
「確かに、言えてるかもな。俺はそうだし」
樹利とカズは顔を見合わせて笑った。
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