始まりの電話

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まず自己紹介をしよう。 俺の名前は<赤龍 昊>、 アリュウ テンって読むんだ。 24歳もうすぐ25歳になる。 よく名前を「あき?」だとか「こう?」だとか言われるが俺はテンだ。 名前の由来なんか聞く前に両親亡くしちまって今思えば聞いておくんだったかなぁってなこと思うよ。 そんなところで今俺は部屋でテレビをボケーっと眺めてる。 九畳のワンルーム、普通のアパート、折り畳み式のテーブルの上には昨日の晩飯のコンビニ弁当のゴミとビールの空きカン。 毎日毎日なにしてんだろ。 二月に仕事辞めてから一ヶ月、貯金くずしながら・・・ああ、ニートだよこれ。 俺今月誕生日なんだよなぁ。 テレビは毎日ヤンヤヤンヤと次から次へ犯罪のニュースばっか流れてる。 「男は女性に銃を突き付け、金を要求。私服警官五名の内一人は撃たれ病院に搬送。他四名の私服警官により犯人は頭を撃たれ即死でした。」 なんか警察いるんですか?と言わんばかりに私服警官という言葉をやたら耳にするなぁ。 何十年も前には銃刀法違反と言って銃等持ってるだけで逮捕されてたんだって社会で習ったけどそれもう一回復活させれば平和になるんじゃないですか? ♪ジャンジャンジャカジャン♪ 「おわっ!?」 自分の携帯の着信音にビビっちまった。 そろそろ普通のピリリ着信音に変えよー。 知らない番号が携帯のディスプレイに表示されている。 俺は知らない番号からかかってきても余裕で出る。 「もしもーし?」 「もしもし、アリュウ テンさんですね?」 「えっと、、どちらさんで?」 「アイチケン警察署の者ですがもうすぐアリュウさん自動車免許と銃刀免許の更新ですので早めの手続きをお願いいたします。」 「あー、忘れてましたー。ありがとうございます。」 「それとですねアリュウさん、あなたにライセンスのご案内が来ております。」 「え?」 「バウンティキラーライセンスです。ライセンス受験者の対象者にアリュウさん、あなたが選ばれました。おめでとうございます。」 「は?え?なに?」 新手の詐欺ですか?嫌がらせのイタズラ電話ですか?いや、でも番号下4桁0110・・・警察で間違いない・・・。キラー?ライセンス?バウンド?バウンティだっけ?こ、こいつサッパリ言ってることがわからーん!!
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