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起きたらこんな場所にいた。
チェス盤の上のような世界。白と黒で構成されていて、チェスの駒のような柱が乱立している場所。センスが良いか悪いかで聞かれたら僕なら悪いと返答する。
「やぁ、意外と早いお目醒めだったね。落坂現/ラクサカアラワ君。それでも待ちくたびれたよ」
ちっさい女の子がチェス駒のような柱から顔を覗かせ話しかけて来る。きっと見た目から推測するに十歳くらい、かな。
「色々と積もる話というか疑問はありますけど、僕って死にましたか?」
「うん」
清々しいほどの即答のせいか僕の思考回路の出来のせいなのか、何だか死んだことを普通に納得してしまう。パニックになるよりは幾分かマシか。
「やっぱり死にましたか、僕。日頃の行いが悪かったのか何なのか。それは置いておいて僕の名前を知ってる君は誰?」
「私は神様ですよー。カ・ミ・サ・マ」
予測はしていたけれどこんなちっさい女の子が神様で世界は回っていたのか。凄いなちっさい女の子。
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