1.運命の出逢いってあると思う

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 「二人とも、奈緒の事情を知っているから」そう言ってにっこり笑う真由ちゃん。うれしかった。私の暗い部分を知っても逃げない子もいるんだって。 「初めまして、奈緒です。よろしくね」そういうと真由ちゃんがにやりと笑った。 「この子、変態だから注意してね。あと、M子だからいじってあげてね」 「ちょっと」すぐに私は訂正に入る。が、すぐにそれが事実だと気づかれた。  体育館で始業式があった帰り道。自分の前に歩いている子が階段に上り始めたとき、思わずにやけてしまった。私のところの学校の女子のスカート、少し短いんですよ。だから、ほら階段に登ったりすると...。 「顔がにやけてるよ、変態」真由ちゃんにすぐに指摘される。 「前を歩いている人が悪い。それに私は紳士だし」 「変態という名の紳士ですか。乙」口げんかは絶対勝てません、はい。 周りを見ると、友達全員ドン引き。顔が引きつっている...。いい顔だぜ。 「お手」そういわれ、お手をする。 「おかわり」はい。その様子にみんな笑った。
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