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やっと小道を抜けると、小さな展望用の柵が見えてきます。
あまり人が訪れない場所なのか、円形の敷地にあるのはベンチが一つと、ベンチの隣に外灯が一つというシンプルな作りの小公園でした。
円形に沿ってぐるりと花壇があるのが、小さな公園をより可愛らしく演出しています。
しかし雅美は、そんな可愛らしい公園にすぐに違和感を感じました。
「あれ…… 」
違和感の正体は、ベンチの前で寝転んでいる女性の姿です。
服装から若い女性のようですし、近付くにつれ女性がうつ伏せになっていることも判り、異様でした。
「叔父様、ベンチの前を見て。
あれ、人間ですよね? 」
ベンチは柵に向かって設置されており、ベンチに座ると海を眺められる視線になりそうです。
しかし、海よりもベンチの向こう側、海側に寝転んでいる女性のことが気掛かりで、雅美は小走りになりました。
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