未遂

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「さて。 どうしたものだろう」 無事に脱出成功した裕輔の方は、達成感を感じてしまったようです。 マンションのエントランスで腕組みをして考え込んでいました。 「行き先は決めていなかった……。 本屋に寄るのは帰りでもいいとして。 んー。 まずは姫君の希望の場所に繰り出そうか」 「叔父様、実は私も何処に行きたいって当てはなかったんです。 でも、せっかくですから海風に当たりに行きませんか? 」 ここY市は港町。 久留間家のマンションから歩いて海に出ることができます。
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