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「それが、姫は自分のお小遣いで買うと言って、最後まで僕に買わせてはくれなかったんだよ」
裕輔はそう言いながら自分の定位置に座ると、アイスティーに手を伸ばしました。
「貴方、それは残念だったわね。
そう言えば、楓ちゃんも猫のペンダントをしていたわね。
確かそれで、進藤さんは買ってあげた覚えがない物だったから困っていらしたわ」
「その楓ちゃんのペンダントがハウスカッツェのペンダントだったんです。
楓ちゃんは、おじさんに買って貰ったって言ってましたよ。
でも、パパやママには内緒なんだとか…… 」
「それは変ね…… 」
沙英子は雅美の話を聞きながら自分のアイスティーを手に取ると、ストローでカラカラとかき混ぜました。
「楓ちゃんには叔父さんはいないはずよ」
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