アタシの血を吸いなさい

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 物語の中に入り込むこと数時間。  後の予定のない俺は、すっかり物語に夢中。時間を確認するのも忘れて、ページをめくり続けていた。  なに、時間になれば図書館の閉館アナウンスが流れるだろ? だから時間を気にする必要はない。  大学生なんて、自由なものだ。  ……。  ……。  ……。  いやぁ~、一気に読んじまったな。特にラストが最高……って。本を閉じた俺は、ようやく周りの変化に気がついたのだった。  いつの間にか周囲が薄暗くなっている。  不思議なことに、俺の座っていた机周りだけが、明るく照明が灯っていた。  は?
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