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「入学生の皆さん、間もなく体育館に入場となります。もう1度、隣の人と身なりを確かめ合って下さい」
普通に緊張する。
「お前は魔界のボス、ダークセンチュリオンだー!ダー!!」
アネットさんにそう言われ、自覚もないまま、指輪をはめてから3日が過ぎた。
今日は、4月17日。普通の学校より少し遅い、樺羅杜学園の入学式が始まろうとしている。
「魔人。ネクタイが曲がっていますわよ」
3日前に知り合った、くのいちの楓。
彼女ら双子とは同じクラスらしい。服装チェックという名目で、楓にネクタイをグイグイと引っ張られている。
「あんたはネクタイも満足に巻けないんですの? だらし無いですわね」
そんな口振りで蔑む視線を向けられているけど、もちろん全く嫌な気はしない。
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