樺羅杜学園入学

3/28
前へ
/1989ページ
次へ
「お姉様。魔人さんのネクタイをそんな乱暴に扱っちゃダメですよぅ」 2列に並ぶ俺と楓の後ろには、双子のもう片方のイロハ。 隣に並んだ、メイド服を着たポニーテールの女の子とリボンの傾きを直しあっていた。 俺達のクラスは、樺羅杜学園のA組。 打倒魔王軍の為に、特殊な力を持った人達が集まっているらしい。 恐らくは魔法少女と思われる女の子が5人とあと何人かの女の子がいる。 女の子ばっかりだ。 しかし、そのメイド服の女の子にも、楓やイロハがくのいちであるように、特殊能力があるのか? 「どうも」 「どうも。こんちは」 俺がじっと見つめていたせいか、メイド服の女の子が挨拶をしてきた。 しかし、何と淡泊な挨拶。全く無の表情で俺の方を見ている。 気分を害してしまったわけではなさそうだけど……。 キリッとした目でなんだか警戒している視線を向けている。
/1989ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11349人が本棚に入れています
本棚に追加