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「お姉様。魔人さんのネクタイをそんな乱暴に扱っちゃダメですよぅ」
2列に並ぶ俺と楓の後ろには、双子のもう片方のイロハ。
隣に並んだ、メイド服を着たポニーテールの女の子とリボンの傾きを直しあっていた。
俺達のクラスは、樺羅杜学園のA組。
打倒魔王軍の為に、特殊な力を持った人達が集まっているらしい。
恐らくは魔法少女と思われる女の子が5人とあと何人かの女の子がいる。
女の子ばっかりだ。
しかし、そのメイド服の女の子にも、楓やイロハがくのいちであるように、特殊能力があるのか?
「どうも」
「どうも。こんちは」
俺がじっと見つめていたせいか、メイド服の女の子が挨拶をしてきた。
しかし、何と淡泊な挨拶。全く無の表情で俺の方を見ている。
気分を害してしまったわけではなさそうだけど……。
キリッとした目でなんだか警戒している視線を向けている。
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