樺羅杜学園入学

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「次は……出席番号4番 黄名鈴香さん」 「はーい。あたい、黄名鈴香(きなすずか)って言いまーす」 続いて壇上に上がったのは少し小柄なショートヘアーが活発な印象で可愛らしい。 結構腕っぷしと肩回りががっしりしている。 この子もきっとスポーツをしているはずだ。 そういう筋肉のつき方をしている。 しかし。黄名って子、歩きながら喋り始めちゃった。せっかちさんやなー。 「趣味は食べる事です! 東京の美味しいものを食べられると言う事で、この学園に入学しました」 そう言いながら、壇上の上で黄名鈴香さんは少し上に視線を移しながら指を軽くくわえている。 「やっぱり一番美味しかったのは、名古屋の鰻弁当かなぁー? 鰻がフワフワで、タレも深みがあってたまらなくてさー!」 黄名さんはさらに、上京した時に食べた駅弁で、どれが一番美味しかったかという話をし始めた。 「あと、上野駅の幕ノ内も美味しくて……あと牛タン弁当とか。こんなに大きなそぼろ弁当も食べた事あるのだ!」 自己紹介だっつってんのに、延々と駅弁の話が続く。 楽しそうに話を続ける。黄名さんの口元。 そこに、ご飯粒が付いている事に気付いているのは、俺だけなのだろうか。
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