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「黄名さん……。そろそろ、よろしいですか?」
痺れを切らしたジルハ先生がが黄名さんの話を遮る。
「あ、ごめんなさい! あたい、つい夢中になって……」
ジルハ先生が声を掛けていなかったら、彼女は一体あと何分駅弁の話をしていただろうか。
1人、1分少々の持ち時間だったのに、駅弁の話を15分もベラベラと。
その食い意地張ってる黄名さんが、4人目の魔法少女か。
まあ、みんな驚いてはいたけど、怒っている人はいなかったみたいだし。
最後は微笑ましい雰囲気で黄名さんは席に戻っていったし。
よしとしますか!……と、思ったら……。
「あの子は何なんですの? 1人であんなに時間を使って……。これだから人間というやつは……」
楓さんが怒っていらっしゃった。まあ、どうでもいいけど。
「出席番号5番、桃浦透美さん」
「………」
あれ?
桃浦さんとやらの、お返事がないな。
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