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「桃浦透美(ももうらのぞみ)です。………ふつつか……」
「桃浦さん。ありがとうございました。席に戻って下さい」
「えっ……あの……まだ自己紹介が終わってないのですが……」
「次は、出席番号6番の……」
あら……。桃浦さん、ジルハ先生によって勝手に自己紹介を強制終了させられた。
「……しょぼーん……」
明らかに肩を落としながら席に戻る桃浦さん。
しかし、他の魔法少女は、桃浦さんを慰めるそぶりを全く見せない。
まさか、視界に入っているか微妙なラインなのか……。
影が薄いじゃ済まない気がする。
俺はそんな可哀想な桃浦さんがこっちに気付くまで見つめて、よろしくねと微笑むと、桃浦さんは少しだけ表情を柔らかくしながらコクりと頷いた。
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