その少女、不良聖職者

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「終了、終了。 さーてと、後始末すっか」 アタシは、焼死体三つを蹴って灰にした。 そして、灰の中から出てきた紅い宝石を手に取った。 「これなきゃ、証拠になんねェからな」 この宝石は、吸血鬼の原動力。 人間で言う、心臓だ。 これを砕けば、吸血鬼は完全に消滅する。 これが残ってれば、三日で復活して、振り出しに戻る事になる。 聖職者は普通の人間から依頼を受けた場合、これを依頼人の前で砕くのがお決まり。 だから、まだこれは砕けない。 ま、三日以内に砕けばいいから、別に怖くもねェよな。
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