その少女、不良聖職者

14/14
前へ
/102ページ
次へ
「それより、貴女は強いんですね。 外観年齢、僕とあまり変わらないのに」 言われてみれば、確かにそうだな。 見た感じ、14・5あたりだろうか。 「まぁ、いいや。 それより、貴女に頼みがあるんですよ。 聞いてくれませんか?」 「頼み? 吸血鬼が聖職者に頼みだぁ? まさか、殺してくれとか?」 冗談半分で、少年に言ってみた。 ところが、少年は……。 「ええ、そのまさかです」 「は……?」 呼吸を少し整え、アタシの目を見据え、さっきよりも聞き取りやすい声で告げた。 「僕を、殺して下さい。 貴女のその……聖の力で」
/102ページ

最初のコメントを投稿しよう!

38人が本棚に入れています
本棚に追加