その少女、不良聖職者

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あ、さっきの呪文は清めの魔術を詠唱する時の呪文な。 ちなみに、浄化するっつっても、それは魂に限った話だし。 実質、吸血鬼の身体自体はあの光で焼いてるようなモンだから。 要は、生きたまま火にくるまれるのと同じなんだ。 聖職者も、あくどい事するよなぁ。 アタシもやったけどさ。 今正に。 「さて……残るは一人」 アタシは、腰を抜かしてる吸血鬼を見下ろした。 「た……助けて……」 「無理だね。 アタシもアンタ達殺さないと、暮らしてけないんだよ」 十字架を翳し、アタシは呟いた。 「あばよ」 吸血鬼は、真っ黒な焼死体になった。
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