38人が本棚に入れています
本棚に追加
あ、さっきの呪文は清めの魔術を詠唱する時の呪文な。
ちなみに、浄化するっつっても、それは魂に限った話だし。
実質、吸血鬼の身体自体はあの光で焼いてるようなモンだから。
要は、生きたまま火にくるまれるのと同じなんだ。
聖職者も、あくどい事するよなぁ。
アタシもやったけどさ。
今正に。
「さて……残るは一人」
アタシは、腰を抜かしてる吸血鬼を見下ろした。
「た……助けて……」
「無理だね。
アタシもアンタ達殺さないと、暮らしてけないんだよ」
十字架を翳し、アタシは呟いた。
「あばよ」
吸血鬼は、真っ黒な焼死体になった。
最初のコメントを投稿しよう!