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女性は 黄色の薔薇のドレスを着て 胸の当たりで手を組んでいる。 「あぁ...... 何て美しいんだ。 もし生きていたら 君の血が欲しかった。 ここでずっと一人で 居たんだね......」 彼は女性を見た瞬間 死んでると思っていたが 女性の頬を触ると 何故か暖かい 「い......生きてる......」 その時 「姫様はまだ生きてます。」 と男性の声が聞こえ 彼はびっくりして 辺りを見回すが 人がいる様子はない 「誰だ......姿を見せろ」 彼はそう叫んだ瞬間 「あなたと姫様の側に居ますよ!」 彼は顔をあげると 群がっている蝶の一匹が 青い月に照らされて そこから声が聞こえていた。
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