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－グラウンド・マウンド
まだ春だと言うのにも関わらず夏のような暑さの中、大西高校野球部は各自のメニューをこなしていた
１番ピッチャー、榛名 祐樹（はるな・ゆうき）
（９回まで投げるスタミナは充分あるが、変化球が豊富ではない現時点で投げられる変化球はストレートとフォークのみ）
今回の合宿では変化球を覚える為にバッテリーと投球練習を行っている
バシッ
バシッ
バシッ
「だいぶ形になってきたんじゃないか祐樹」
２番キャッチャー 蔵田 和彦（くらた・かずひこ）が榛名に声をかけた
（蔵田は暗記力・判断力が高く数学が得意、よってピッチャーへのサインは彼が決めている）
「いや…まだカーブってまではいかないな俺には決め球がフォークしかないからもっと円を描くようなカーブにならないと、もう少し練習に付き合ってくれないか」
蔵田は手を前に出しＯＫサインを出した
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