押しかけ使い魔

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事の発端は、じいちゃんが死んだトコから始まる。 俺の家は、所謂…没落貴族というやつで。 まぁ、貴族とは名ばかり。 領地なんて猫の額程だし、家宝やご先祖からの金目の物は生活費にする為にとっくの昔に売って残っちゃいない。 て言うか、金が無くて学校にも通えない程に、貧乏だった。 読み書きや計算、ちょっとした魔法は全部じいちゃんに習った。 だから文字が読めないとか、買物の時に計算出来ないとかそういう事はない。 生活費を浮かす為、じいちゃんと俺は餓鬼の頃から庭の畑を耕してた。 もうさ、貴族じゃなくて農民なんだと思う、俺。 実際に裕福な農家の方が、生活水準高いから絶対…。 で、だ。 死んだ両親に変わって俺を育ててくれてたじいちゃんも、寄る年波には逆らえずに死んだ。 だからって俺ももう16だし、家も畑もあるから何とか生きていけると思ってた。
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