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てゆーか、指がプルプル震えちゃって細かい作業とか無理だし!
もう靴紐は諦めて逃げるしかない!
偶然とはいえ、蹴りまで外した魔族のお兄さんが舌打ちして怖い目してるから!
だ が し か し !
俺は腰が抜けて立てない。
あぁ、もう腰が抜けてるって認めちゃうさ。
無様でも良い!
何かに縋ってでも逃げないとぉぉ!
どうせ俺は根性無しだよ?
咄嗟に辺りを見回すが、杖として支えになる様な物も都合良く落ちてはいない。
見えるのは一旦距離を取ったのか、少し離れた位置から何故か警戒したように、ジリジリと間合いを詰めてくる魔族なお兄さんだけだ。
…って、あるじゃん!
手頃なのが!
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