八咫烏vs特務機関

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「詳しくは緒方社長にお聞き下さい。」 そう言うと三花は懐から取り出した耳に着けるタイプのハンズフリー通信機を紗季へ渡す。 機械技術が飛躍的に進歩したこの世界でもあまりメジャーではないこの通信機は、登録された先にしか通信できないが世界中の何処からでも問題なく通信可能と言う高性能な通信機なのだ。 それを渡された紗季は耳に着けると、ボタンを押し緒方に通信する。 《・・・北山君か?》 「そうだ。今回の仕事について詳しく知りたい。」 通信機から聴こえる声に簡潔に応え用件を尋ねる紗季。 《詳細だな?わかった。今回の仕事は聞いた通りとある装置の奪取または破壊だ。その装置は手に入れられれば我々の切り札となるが、それと同時に手に入れられない時は脅威にもなる物でな。》 「その言い方だと、俺達の他にも動いている所があるみたいだな。」 《その通りだ。今回の仕事は特務機関が動いている。》 緒方の言葉に紗季はピクッと眉を動かす。 《我々は特務機関に渡る筈の物を奪おうとしているんだよ。》 「・・・・物は一体なんだ?」 《・・・能力者を封じる装置、それの試作品だ。》 間をあけて答えた緒方の言葉は衝撃的だった。 、
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