八咫烏vs特務機関

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休憩を終えてまた巡回を始めながら考える。 この国が最先端技術の開発研究に力を入れているのはわかる。 後方に広がる施設群には研究途中とは言えども、下手をすれば世界をひっくり返しちまう程の機密技術が満載だ。 それを守る為に常時12人の警備が外を警戒し、更に中には交代要員を含め40人の屈強な野郎共がフル装備で待機。 もはや軽い要塞と言っても過言じゃない力の入れように、この場所に攻め入って来ようとする馬鹿は居ないだろう。 実際に俺が雇われてから6年は平穏その物。 最近は戦場の緊張感ってやつを忘れ始めてる。 もし・・・もしも、こんな状況で何かが攻め入って来た時に俺はまともに動けるのだろうか? そんな嫌な想像が俺の脳裏を過った時だ。 「・・・・ははは、これは一体なんの冗談だ?」 目の前で起きている事に俺は力なく笑うしか出来なかった。 チラッと横を見れば、同僚も目を丸くして驚愕してるのが見えて更に笑いが止まらなくなった。 多分だが、他の所に居る同僚達も俺と同じように間抜け面で見ているんだろう。 なんせ此処を囲むように目測で30mはあろうかと言う・・・ “巨大な土壁が盛り上がった”のだから。 side out、
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