第1部

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 俺がレイと出会ったのは。  初夏のとある夕暮れ時。  いつもの癖で、家の前の海岸で一人、ぼぉっと波なんかを見ていた。    部活後の軽い興奮と疲労感。  友人との会話…モロモロ。  波の音が睡魔を誘う……。  ベンチがわりにしている、大きめの平らな石の上でコックリと……。  手にしていたはずのペットボトルが落ちた音とともに、ハッと目を覚ましたとき。  目の前には、見慣れない少女の顔。  脇のあたりで切りそろえたさらさらストレート。  あどけない顔して、どこか冷たい感じ……。  まっすぐ俺を見つめる黒い瞳。  ーーー これが、佐伯 怜とのファーストコンタクト。
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