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俺が第一声をどうしようか迷っている間に、彼女はふわっと微笑んで口を開いた。
「…今、寝てたよね?」
はい、と俺のペットボトルを差し出した。
「あ、うん……。ありがとう」
戸惑いつつも、受け取る俺。
……なんだろう、この感覚……。
気付けば、太陽は沈み、あたりが薄暗くなってきていた。
「…名前、聞いてもいいかな?」
遠慮がちに決意を目に宿して彼女は俺を見上げる。
その眼差し。
どきり、とした。
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