大好きな先生

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「あ、高杉。部活じゃなかったの?」 「あー、今日は参加できる部員が少なくて30分しかやらなかったんだ。」 「へぇ、そうなんだ。少人数の部活だと大変だね。」 「そうなんだよな。みかんも写真部入らね?お前、帰宅部だろ?」 これで何度目だろう。高杉に誘われたの……。 「えー、やだよぉ。面倒くさいもん。」 「だよなー。写真部ってみんな入りたがらないんだよなぁ。」 「あはは…。」 「じゃあ、みかんの気が変わるかもしれないからまた誘うわ。」 そう言って高杉はニッと子供のような笑顔を見せた。 高杉はクラスの中心的存在で女子からの人気も高い。 だから今の笑顔でやられる女の子は多いんだろうなぁ。 あたしは1回もドキッとしたことないんだよね。 高杉には悪いけど……騒ぐ女子の気持ちが分からない。 だって先生一筋だもん。
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