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なんかアレだよね。
確かに物語のPrologueとかでは、なんか化け物と遭遇したり神様の間違いで殺されたりするけどもさ。
「グルルルゥ……。マンゴーカンパニィーット!!」
なんで俺の前方に化け物がいるわけさ……。
そして泣きながら俺の腰辺りにしがみつくな、女の子よ。
「お姉ちゃん恐いよぉ……グス」
残念、正解はお兄ちゃんだ、この野郎。
「おい糞餓鬼。泣いている暇があったら助けを呼んでこい」
とりあえず俺にしがみついている女の子を剥がし、携帯と鞄を渡す。
もちろん化け物を見据えながら。
「お姉……ちゃん?」
「てかお前が助けを呼ばんと俺が死ぬかもしれない」
まぁ、嘘だが。
「うん……。わかった!」
女の子は涙を零しながら頷き、この広場の出入り口へと向かった。
俺はそれを確認すると、にたりと笑みを浮かべた。
最近は人間との喧嘩にも飽きてきたところだからなぁ……。
でもなぁ、こいつはなぁ……。
「なぁ、化け物……。お前、俺に怯えているのか? いや、怯えているんだろう? あんだけ隙を見せたのにさぁ……。お前もうイラネ」
俺は化け物の目の前に一瞬で移動し、ソイツの腹をぶん殴る。
瞬間、鈍い音が辺りに響き、化け物はぶっ飛んだ。
「たーまやー。だな」
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