プロローグ

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放課後の校舎を一人の少女が走っていた。白衣に赤のフリルがついた現代風な巫女服という学校内では目立つこと極まりない格好をしている。そんな少女がたどりついたのが生徒会室。少女はひとつ息をつくと生徒会室のドアを開けた。 「麻雀やろう」 如月未来はゆっくりドアを閉めた。 「おいこら閉めるな!」 「いや・・・なんで麻雀なのよ・・・」 「そりゃあさっきまで咲~S○ki~を見てたからな・・・」 「それで麻雀やろうという経緯がおかしい」 未来は鞄を机に置くと椅子に座った。 「今の時代はオタクが物を言う時代なんだよ!常識人なんて希少価値なんだよ!」 「その発言って初っ端から初見読者さんに帰宅を促しているんじゃないの・・・」 未来は眉を引きつらせた。こんな力説をしているのは七海高校の生徒会長、綾坂風香。生粋の天狗だ。その証拠に頭には変な帽子を被っていて、背中には羽が生えている。
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