380人が本棚に入れています
本棚に追加
☆ ☆ ☆
「それではー天守羽流の歓迎会を開催しまーす」
学校近くの喫茶店に僕はいた。
周りには咲夜さん、渉君←結局来た。それと見知らぬ女の子が二人。
一人は肩辺りまで延ばした黒い髪でニコニコと笑ってこっちを見ている。
もう一人は目立つ金髪ショートヘアで整った顔立ちをしている。
「まず自己紹介から、はい羽流!」
咲夜さんに促され僕は一呼吸おいて話し始めた。
「改めて、天守羽流です。趣味は料理、特技は家事です。よろしくおねがいします」
「えぇ!?羽流君すごいねー趣味が料理の高校男児なんて初めて聞いたよ」
金髪の女の子が身を乗り出してきた。
「えっと…」
「僕?僕はね、栗原優子(くりはらゆうこ)。人に自慢できるものなんてないけど仲良くしてもらえるとうれしいかな?」
ニッと笑って握手を求めてきた。
僕はそれに笑顔で返す。
「こちらこそ、よろしくお願いします。優子さん」
「………!!?」
「…どうか、しましたか?優子さん?」
「なんでもない!!なんでもないから!!!」
急にそっぽを向かれてしまった。僕、なにかしただろうか?
「えへへ~次は私の番だよね~?後藤憂歌(ごとうういか)です!ピチピチの16歳です!」
「お前も含めてここには16歳しかいねぇよ」
「むぅ~渉君はいつも私に厳しいんだから~」
「ツッコミだよツッコミ」
メロンソーダを飲みながら淡々と会話をする渉君。
「よろしくお願いします憂歌さん」
「えへへ~よろしく~」
自己紹介も終え、僕は三人にいろんなことを教えてくれた。
あの先生は厳しいとか、あの場所はお弁当食べるにはいいとか、時間も忘れて会話を楽しんだ。
最初のコメントを投稿しよう!