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「いやっ、千鳥が、妖怪の生まれ変わりっ…ぶっ」
『っ、説明すんな!は、恥ずかしいだろ!』
俺は光の口を手で押さえる。
しかし、それでも笑い声は止まらず俺が口を手で覆っている意味がなかった。
「妖怪?天城が…?」
「自分の事っ、妖怪、って」
「なんだ、それ?」
光は俺の手を退かして五十嵐に説明しようとする。
しかし、笑いながらなので一句一句聞きづらく意味が伝わっていない。
しかし五十嵐は光の笑いに誘われたのか少し笑みをこぼしていた。
俺の2つ目の悩み。
それは五十嵐が原因。
五十嵐 辰巳(いがらし たつみ)♂
男女関係なくモテる学校一の王子様(イケメン)。
誰にでも優しく先生達も一目置く存在。
そんな五十嵐が何故か最近良く話し掛けてくる。
でも俺にではない。と思う。
光とは良く喋ってる所を見ている。
俺は、五十嵐が来るたびに恥ずかしいし、話し掛けてきても緊張し過ぎて何を話していいか分からなくなってしまう。
だからいっつも素っ気ない態度をとってしまうのだ…
しかも、光にばっか話し掛けるからちょっと光にも嫉妬する。
…まぁ、こんな俺に話し掛ける奴と言ったら光か一部の男子ぐらいだけど…。
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