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気を付けっ、礼っ。
――――――…
――――…
≪えー、暑い夏休みも終わり…
皆さん、
今日から新学期が――…≫
「…ッ。…またこの下りかよ。」
俺は
小さな声で床に向かって呟いた。
ちなみに。
この話の下りは
教師の中で今、不動の人気を誇っている…
その名も
"気持ちを切り替えて、今学期も頑張りましょうね、の下り"
…だ。
しかし。
もう何度も同じ事を聞かされ続けているコッチからしてみると
ただの迷惑トークでしかない。
≪9月はー、え――――――…
体育祭もあり、ますます…≫
…つか、あのハゲは
いつまであそこで喋るつもりなんだろうか。
さっさと降壇しねぇかな、なんて考える。
≪…最近では暑さも和らぎ、
大変過ごしやすい日になって…≫
「…ねぇっつの。」
バカ言うんじゃねぇ。
お前のハゲ頭から
大量に出てる――――…
そうそう、それ。
今お前が
汚い雑巾みたいなハンカチで拭った
――――… そ・れ!!!
それ、汗って言うんだよ。
何が"過ごしやすい日"だ。
あーあー、もういい。
もはや俺にとっちゃ
んなこたぁ、どうでもいい。
早くココ(体育館)から出してくれってのが、今の俺の一番の望み。
つまり、願望って訳。
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