~第4章:異変~

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―… ザザザァァァ――――――ッッ…。 … 『「うわぁ――――…。」』 俺達は眉を寄せて空を見上げながら同時に呟いた。 変なのは 水谷だけじゃなかった。 …何なんだよ、コレ。 こりゃまぁなんともヒドイ雨。 もはや土砂降りなんてものを通り越してる。 そういや、 今朝の天気予報で台風が近づいてるやら何やら言ってたっけ。 さすが9月。 そんな台風シーズン9月に 欠かせないアイテムと言えば もちろん… 折り畳み傘。 しかし、俺はそんなハイテクなアイテムは常備していない。 すがるような思いで水谷の黒いカバンを見る。 ―――… 『…忘れてきちゃった、傘。』 「マジ…???」 『うん。マジ…。』 ガ――――――――ンッッ…。 うっそーん…。 ああ、そうか。 これがよく言う絶望と言うヤツか。
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