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「そうだ!丁度宮田さんに聞きたい事があったんですよ」
「構いませんが…?」
月に向けていた笑顔を変えぬまま此方に向けた沖田先生。
何故だろう今の沖田先生の笑顔…
怖い…
漠然とだけど、確かな恐怖がその笑顔に感じられた。
「何故、女子(おなご)がこんな所にいるんです?」
「!」
「……っ……いつ…から?」
「う~ん、まぁある意味最初からですかね。初めは気のせいかと思ったけどさっき永倉さんと話してた時。ちらっとだけ晒(さら)しが見えたんですよ。そうしたら[あら、やっぱり?]てなって」
ガバッ
「え…?」
栄三郎は縁側から降りて沖田に頭を下げた
「後生です沖田先生!!どうか、どうか見逃して下さい!」
「…本当は土方さんに伝えようかと思っていたんですよ。でもあの人は自分が危険だと思ったら女など関係なく切ってしまうだろうから…。黙っていたんですけど…」
「でわ!!」
「でも…」
「!」
沖田は栄三郎に頭を上げさせた
「もし貴女が今すぐここを出ないようだったら、身ぐるみ剥がして土方さんに付き出しても良いんですよ」
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