プロローグ オタクになりましょう?

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って言ってみたがオタクってなんだ?」 独り言であり部屋には自分以外誰もいない 「…」 この男、多田和哉は世間でオタクと呼ばれる美少女アニメファンである 「Wikiで調べるか」 こいつはやることや考えてることを口に出してしまう馬鹿である 「なになに、おたくとは、元来はアニメ・SFのファンに限定した呼称であったが明確な定義があるわけではなく、現在はより広い領域のファンを包括しており、その実態は一様ではなく何某かの分野に熱中・没頭している人物を指して、その分野を接頭詞として“○○おたく”と呼ぶ・自称する場合がある。か…」 やはり馬鹿である 「なにしてんだ、香織?」 「にいちゃんの説明」 「誰に?」 「みんな」 「?」 「ついでになんで名前にひねりが無いかと言うと面倒だからです」 「だから誰と話しちょる?」 「みんなだよ~」 「まあいいや」 外は暗く時計の短針は今や2時半を指していた、 「おまえは部屋に帰れ!」 「いいじゃん、にいちゃんの部屋にいたって」 「いかんわ!」 「なんで?」 「俺は寝たいんじゃ!」 「お昼寝?」 「夜だろ!」 「にいちゃんって夜行性じゃなかったっけ?」 「断じて違う」 「じゃあ明日早い?」 「明日は休みだが?」 「ならよくない?」 「…」 「つまらないから寝るね、じゃ、おやすみ」 「おやすみ…」 こうして長い夜は終わった。
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