1章 日常

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行織を応援するような風が吹いたとたん、バタン!と扉が開かれた。 行織はビクッ!と体を震わせると慌てて扉の方を見る。 ………鬼塚だ。 「いおりー!!どこだ!居るんだろ!?」 「……………」 1年前だった。俺は人見知りが激しい事から高校へ入学しても友達が増えなかった。 そのせいでいじめられ、「用があるかもしれないから昼は屋上にいろ」 と鬼塚から仕打ちを受けてた。 他の誰もが屋上に来ないのは、奴のとばっちりを受けないため。 だが最近鬼塚は屋上へちっとも来なくなった。屋上だけが俺の癒やしの場所だった。 なのに!何で今日は来たんだ!? まだ何か用なのか!? 行織の身体はビクビク震えていた。
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