プロローグ

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「え?なんだって?」 光太が嫌らしい笑みを浮かべながら寄ってきた。コイツ・・・・相変わらずムカつく奴だ。 「かっ・・・・、か・・・・・・」 みるみる顔が赤くなるのが自分でも解る。 「んん?よく聞こえないぞ?」 光太が急かしたせいで--そう信じたい--頭の中がショートし、大声で叫んでしまった。 「可愛いところ!!家事がなんでも出来るところ!!守ってあげたくなるところだ!!」 ハッと我にかえり、血の気の引いた顔で皆の顔を順に眺める。 陽子は大変冷ややかな視線を向けている。光太は腹を抱えて笑いを堪えている。これは後で拳を一発お見舞いしてやろう。そして肝心の彩香はというと、先程の俺と同じく顔を赤くして照れている。 「えへへ、ありがとう。でもリョーくんもいいところいっぱいだよ?野球がとっても上手なところ、優しいところ、かっこいいところ・・・・」 「はぁ、相変わらず二人ともラブラブねぇ」 「と、取り敢えずアレ開けないか?」 「そうだね。龍介が爆発する前にね」
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