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アイチャンネルが放送されてから半日後。メールで聞いて見ても、直接会ったら話しますと言うので聞けず仕舞いでした。
何故かメールで聞ける雰囲気じゃなかったので、普段通り過ごしていたら……いつの間にかお昼休みになってたのです。
いつもと同じく、俺達は普段使われない無人の教室を利用してます。
「ん~♪ たまにはコンビニスイーツも良いものですね! スプーンで食べるロールケーキとかマジ神です!」
そんな愛ちゃんは、トシに買ってきて貰ったロー○ンの絶品スイーツに夢中になってます。
……って眺めてる場合じゃなかった!
「あのさ……愛ちゃん。メールの事何だけど」
「ほへ?」
ロールケーキを口に含む寸前で止まり、首を傾げた。不思議そうな表情を浮かべるが、気にせず本題に移ろうとした。
「アイチャンネルに出ている愛ちゃんって……」
「シーッ!」
話を進めようとしたその時だった。愛ちゃんは周囲を見渡し辺りに誰も居ないか確認しはじめた。
「愛ちゃん?」
「廊下にも…………誰もいませんね?」
なんと……窓を閉めて廊下に人が居ないかまで確かめるんです。そんなに重大機密なの!?
そのまま愛ちゃんは俺の正面に座り悩み顔でこちらを見つめてきた。
「あの、誰にも話さないって約束してくれますか?」
「うん。大丈夫だよ」
俺が答えると愛ちゃんも覚悟したのか表情を崩して普段の顔に戻った。だけども回りに細心の注意を払ってる。
「お察しの通り、アイチャンネルに出ているのは私ですよ。誰にも言わないでくださいよ……?」
やっぱり、あの愛ちゃんは目の前にいる自分の彼女と同一人物……のようです。
「……なんでまた、テレビなんかに出てるのさ」
「話すと長くなるので……三行で説明します!」
すると、再びシリアスな顔付きになる愛ちゃん。壁に掛けられた時計の針の音がチクタクと聞こえるくらい……静かになった。
「・橘さんに
・1位記念でオファー
・されました」
マジで三行!?
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