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「せん゛ぜ…、み゛、魅月せんせ…っ」
嗚咽混じりにハナ太郎は魅月先生の名前を呼ぶ。
「あ゛りがとう゛ござい゛まず……ッッ」
「……ひっでぇ声だな。」
また泣き出したハナ太郎は鼻水声で酷いダミ声である。
泣きながら自分に抱き付いてくるハナの背中に手を伸ばし、魅月先生は大柄なその身体を抱き返す。
満点の星空のした、好きな子が泣いていて、しかもしっかり抱き合ってると言うのに…
(………こんな絶妙なシュュチュエーションでも口説かせて貰えないなんてなぁ…💨)
あんまり恥じらい無く泣かれるから、とても口説けた物じゃない。
魅月先生は苦笑しながらハナ太郎の頭を撫でた。
「ハナには敵わないよ……。」
Fin.
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