9<金策…一番強いのは>

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白が試合の場に立つと、一気に歓声が起こる。 まだ勝ってもいなければ、戦ってもいないのだが。 第三試合、白対斎藤。 土「始め!」 そう土方が言う。 試合を始める合図だが、斎藤は動かず、それに習って白も微動だにしない。 斎藤は真っ直ぐに白を見つめる。 隙でも探っているのか。 黒「白に隙なんて、ないんだよなぁ。絶対、白には勝てない。」 と黒は、遠くからその光景を見て呟いた。 いまだに静寂が続く。 斎「……あんたとは一度、試合をしたいと思っていた。」 その空気を破ったのは、斎藤。 白「僕もですよ。」 白もそれに笑顔で、同調する。 斎藤は、竹刀を強く握り直した。 そして、それは白も同じ。 バッと、二人同時に動く。 竹刀がぶつかり合い、軋むような音もその場に響いた。 激しい打ち合いが続いた。 そして、
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