その少女、殺し屋

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夜の繁華街は、嫌いだ。 生気で満ちた人々で騒がしいから。 そんなことを思いながら、私は夜の街を行く。 途中チラチラと通行人の視線を感じた。 きっと理由は一つ。 こんな夜更けにセーラー服姿の女が歩いているからだろう。 しかも、背中には布にくるまれた刀のオプション付き。 私は彼らの視線をかわし、路地裏に入る。 右、左、右、左…… クネクネと入り乱れる道を進むと、一つの民家にたどり着いた。 何の変哲もない、ただの一軒家。 私は迷うことなくインターホンを押した。 すると、程なくして無機質な女性の声が聞こえる。 「はい」 「“氷華”です。任務完了しました」 「お疲れ様です。どうぞお入り下さい」 その声と同時に、カチャリと玄関の鍵が開く音。 それを確認し、私は玄関の扉を開けた。 ――その先に広がっていたのは、玄関でも廊下でもない、下へと続く長い階段。 私は慣れた様子で、その階段を下る。 暫くすると、一つの扉にたどり着いた。 鉄製の、とても頑丈そうな扉。 私は胸元からカードキーを取り出し、横の機械へそれを差し込む。 ピーッという機械音の後、私はゆっくりと扉を開けた。 _
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