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まだ校舎内で部活動をしている生徒がいるため、何の問題もなく校舎内に翡翠は入った
蒸し暑さで自然に出てくる汗をタオルで拭いながら、彼は教室に向かう
しかし暑い
熱中症で何人か生徒が倒れたりしているのだから、クーラーを設置してもらいたいものだ
そんなどうしようもない考えを巡らせつつ、彼は教室の扉に手を掛け、ごく自然に開けた
するとどうだろう、そこには青々と茂った地平線まで広がるような野原が…
なんてことはなく
いつもの教室が広がっていた
生徒38人分の机と椅子
ロッカーといいつつ物置に近いボックス
薄汚れた黒板
そこまで見て、彼はいつもと異なる点を見つけた
教員が授業を行う上で使用する教卓
その上に女子があぐらをかいて座っていた
「えっ…と」
翡翠はうろたえる
目も覚めるかのような美しさの女子を見てしまったから…ではなく
『女子を』ではなく
『女子の下着』を
つまり、通称パンツを
純白が眩しいようなパンツを、あぐらをかいた事によって僅かに出来た隙間から見てしまったからだ
高崎翡翠17歳、立派な思春期男子である
「…どうしました?」
キョトンとした顔で話しかけられ、翡翠ははっとする
『HAHAHA、君のパンツにメロメロだったのSA☆』
なんて言えるわけがない
しかし、指摘しないのも罪悪感を感じる
約5秒間考え、彼は指摘することにした
「…スカートの隙間からパンツが丸見えで見入ってました」
言い終わるや否や、女子の呆気にとられた顔は次第に赤くなっていく
(…見入ってましたはいらなかったぁああ!!)
今すぐ逃げ出したい気持ちになり、翡翠は柔道着を持って入り口に向かった
「あの…見苦しいもの見せてすいません…///」
女子の消え入りそうな声で罪悪感を膨らませられる
(…なんとかフォローしなければ!)
考えに考えた結果、彼はある一言を決めた
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