思案(yusg)

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ホラーか!と内心叫びつつ、こんな夜中に普通に入ってくるのはアイツだけだと冷静に考える。 きっと合い鍵を渡してある、杉田だろう。 ゆっくり寝室に向かってくる足音に、少しだけドキドキしていると。 開いたドアの先にいたのは、やっぱり杉田だった。 「お、おかえり」 部屋を暗くしていたため杉田の表情が分からない。 とりあえず言ってみたものの、無理矢理作った笑顔は少々引きつっている。 そんな矢先、杉田が電気を付け、次の瞬間杉田が抱きついてきた。 「うおっ、おま、なんだよ急に」 「感動した!」 「はあっ?」 体から少し離れて俺の目を見る杉田は、珍しくニコニコと笑っていた。 「今の、夫婦っぽかった!」 「だからなにが」 「おかえりって言ったろ?俺旦那みたいじゃね?」 キラキラと瞳を輝かせる杉田に、俺はガックリと肩を落とす。 …心配した意味ねぇじゃねぇか! 「収録後に兄さんに会ってなー、久々に中村くんとこ行ってみればーって言われたら来てみたんだけど!んだよ中村ぁー、サプライズ?いやプロポーズ?もー気が早いわよ!」 一人で盛り上がっている杉田を無視し、こっちも一人で思った。 「うん…、同棲、するか…」 …誕生日を忘れないために。 ちなみに同棲の件は 「え!?マジで!?夢のマイホームかオイ!ちょっと俺お母さんに電話「やっぱやめようか!」 なんだかいろいろと困りそうなので、もう少しゆっくり考えることになりました。 -end-
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