7人が本棚に入れています
本棚に追加
小百合は立ち止まって、メールの内容を見た。祐次も立ち止まって、メールを覗き込むように見た。
『“コエ”に従って、開始』
祐次は怪訝そうな顔をした。
「なんだこれ気にするなよ。ただの迷惑メールだろ、行くぞ」
「う、うん」
いやな予感を小百合は感じながらも、携帯を閉じて歩く祐次の隣に行った。
『登録完了いたしました。新しい世界へご案内いたします。思う存分、お楽しみください』
次の瞬間、せみの声が遠くに聞こえ、視界は闇に包まれた。
最初のコメントを投稿しよう!