STORY.①

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    「あ、あの─── 失礼ですがお二人のご関係は…」     要が言いにくそうに言葉を発する     「ただの主従関け───」 「拓真とは幼馴染みなんだよ」     長岡の言葉の上に翼が被せて言う     「お、幼馴染み… ですか?」     「そっ 幼馴染み」     翼は語尾にハートマークが付きそうなぐらいニッコリとした顔で答える     長岡はあからさまに嫌な顔をし、深い溜め息をついていた     「いくら幼馴染みとは言え、このお屋敷でお側に御使いしている以上、私とあの方はただの主従関係です」      「わかりましたか!!?」 と顔はニコヤかにも関わらず長岡の背後には黒いものが出ていた     その威圧とも取れる長岡に要は一瞬言葉を失うがなんとか 「──…ハイ」 と小さい声だが返事が出来た     しかし翼は頬を膨らまし 「拓真は自分に厳しすぎる!! 2人の時は関係ないと言ったじゃないか!」 と口をタコのように尖らせていた     「お言葉を返すようですが旦那様─── 今は(どっからどう見ても)2人ではありませんが!!?」      またまたニッコリ笑うブラック長岡     この時要は 「この人だけは敵に回しちゃいけない」 と瞳を閉じて自分の胸に握り拳を当てながら心に堅く誓った     要が瞳をあけて2人をみるとそこには──────     若干頬を腫らせたぼろぼろの翼と、その横で優雅に立つ長岡が居た     「(…… 俺が目を閉じてる数秒に何があったんだ…)」     さらに長岡が恐くなった要であった    
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